ローズ、ベージュ、ヴァイオレットなどのライト系カラーの生地を使用したヴィトンの新しいモノグラム・ラインの“タイシエンヌ”です。その柔らかくて優しい雰囲気のライトカラーアイテムは、夏用アイテムとして2008年に発売されました。シティーユースのみならず、バカンスで訪れたリゾート・ビーチにも合いそうな爽やかなアイテム群が特徴です。

“タイシエンヌ”はあのゴーギャンがタヒチで描いた、タヒチの女性をモチーフにした絵画からインスピレーションを受けてデザインされたといいます。大胆な色使いで鮮やかに描き出すことで知られるゴーギャンですが、タヒチの絵から伝わったのは、南国に暮らす人々の柔らかいピースフルなイメージだったのかもしれません。タイシエンヌに採用された優しいカラーの生地やモノグラム柄の不恰好なラインが、人の手によって生み出された温かみを感じさせてくれるような、そんな気持ちにさせてくれます。

ヴィトンの象徴であるモノグラム柄が大胆に、ダミエのジェアンを思わせる大きくクローズアップされたデザインが採用されています。図柄をよく見るとハンドペイントのように不規則なラインでデザインされており、しかし全体的にはバランスのとれた美しいデザインに仕上げられています。

トートバッグを中心としたレザーアイテムは、統一されたライトカラー素材で柔らかさと明るさを際立たせ、そしてバッグのフェイス中央にヴィトンのゴールドプレートを張り合わせることでエレガントさを演出した魅力にあふれたアイテムとなっています。

バッグの他には大判スカーフ(パレオ)の“エトール”や、サンダル“フラット・トング”など、リゾート地を意識した服飾デザインや、キーホルダー“ポルトクレクレ”をはじめとした小物類にいたるまで多岐にわたるラインナップがされています。また、大きな容量をざっくりと入れて使えるトートバッグはサイズ展開もあり、豊富なカラーバリエーションも人気となった理由のひとつと言えるでしょう。